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こどもの発達を考える衝動眼鏡の日常

23
2016  22:58:25

障害児の摂食発達の特徴とは?

脳障害を抱えられた子供も出生後すぐには、摂食(食べる)機能にあまり問題を示さない子も多いのではないでしょうか?
離乳食くらいから新しい食事形態に移行した時に、問題になることが多いのかなぁ。
と思ったりします。

今回は、障害児における摂食の特徴について触れていきたいと思います。


食事風景
引用 http://amanaimages.com/home.aspx



健常児と障害児の違い


1 正常な発達と順序は一緒だが、時期が遅れる場合
2 正常発達と順番が異なり、時期も遅れる場合
3 正常発達には無い障害特有の動かし方の場合

といった障害児の発達の特徴が挙げられます。(尾本2007)

1 時期が遅れる場合

遅れる程度で有れば、障害が軽いといった事が考えられます。
例えば、軽いダウン症等のように、舌の力、口を閉じる力が弱い等があり、年齢が上がるとともに、筋力的に改善されていくと言った特徴が考えられます。


 
2 正常発達と比べて、順番が異なる場合

・自分でつかんで口まで運ぶことは出来ないが、口の中に入れば噛んで飲み込む事が出来る。
・スプーンやコップからの摂取は出来ないがストローなら出来る

といわれると、正常な発達の経過とは違っていますよね。
そうなると、一般的な方法で『○○が出来てから○○の練習』と言った流れではその子、人の食事を考える事が出来ません。


3 障害特有の動かし方

より重度の障害で、特有の動かし方で適応しようとする動きです。


食べ方


正常動作 異常動作の分類

正常動作

・咽頭反射(飲み込む動き)
・意識的(随意的)吸いこみ
・下顎の安定
・舌先の挙上(上あごへの押し付け)
・咀嚼
・舌の側方(横)運動
・下顎の回転(すりつぶし)運動

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異常動作
・口を開けすぎてしまう
・舌が突出してしまう
・緊張性咬反射(歯に触れると間で離さなくなる)
・唇の閉じが出来ない
・舌の喉(のど)方向への引っ込み
・食いしばり
・吸う力の弱さ
・鼻への逆流
(morris 1982)

といったような動作が挙げられます。
あえて箇条書きで、こんな風に種類がいっぱいあるんだなと眺めていただければと思います。


主な異常パターンの説明


異常な食べ方
alicebanana


舌挺出 舌の低緊張で、前歯ないし口唇より外に出ている状態。(ダウン症のような舌が出ている状態)


舌突出

舌が収縮して、厚くなった状態で口の外へ突出した状態。


舌後退

突出とは逆に咽頭側(のど側)へ引かれた状態。下で咽頭が塞がれると飲み込みや呼吸を阻害する。


緊張性咬反射

歯肉や歯がスプーン等で刺激されると強く噛んでしまい、スプーンが抜けない状態となる。
そのため、無理に引き抜こうとして、前歯が摩耗して削れてしまうことがある。


過開口

必要以上に口を大きく開けてしまう。全身的にのけぞるような緊張を伴う事が多い。
舌後退を伴う場合も多い。


丸飲み込み

噛まずに飲んでしまう。
ちなみに、健常児も生後5~7か月では、噛む動作が必要な物を丸のみしてしまう動きが認められる。




このように、色々な動きはありますが本人なりに食べる為に全身を使って頑張っている事も多いです。
動きも全身で努力する為、50%といった力をコントロールすることよりも常に100%。

口を開ける。閉じるという極端な動きが多いのも特徴です。

努力が多いために、味を楽しむどころでは無い方もいらっしゃいます。

『本人にとって』という個人差を考えながら、正常的な発達にこだわらず環境を整えること、介助者と本人とのタイミングを一致させると言った、ハード・ソフト面を考えていく事が必要です。

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