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こどもの発達を考える衝動眼鏡の日常

24
2016  18:53:23

緊張が強い?弱い?  筋緊張とは?

脳性麻痺を代表とした脳の病気、またはダウン症などの遺伝性の病気。

リハビリの対象となる子供は多くいらっしゃいます。
よく医師やリハビリでも『筋の緊張が~』なんてことを聞く機会って、多くないですか?

今日は、言われているけど捉えづらい緊張についてのお話です。

筋緊張



筋の緊張?


筋肉は、力を入れていないときでもある程度の緊張を保っています。
これは、寝ている時も日中の活動時に比べると緊張は低いですが保っています。

全く緊張していない状態で、火事が起きたらすぐに動けないですよね?
常に動けるくらい、アイドリング状態をイメージしてください。

このように、無意識での力の入り具合を『筋緊張』と言います。

例えば

・寝ている状態でも反り返っている。→緊張が強い

・起きても体に力が入らず支えられない→緊張が弱い

と言うことが言えます。


力こぶを作るとき、腕を曲げる動きは意識的に行えますよね?
このように、意識的に筋肉を動かすことを『筋収縮』と言います。


なので、

意識的=筋収縮
無意識=筋緊張


と区別されると、話を聞いていて分かりやすいと思います。


あくまで、説明の時は、このようにざっくりと分けることが出来ますが、実際の場面ではもちろん混ざり合っています。

筋緊張の分類


・緊張が強い(亢進こうしん)

・緊張が弱い(低下)

に大きく分けられます。
さらに、亢進は大きく2つに分かれます

1 痙縮(けいしゅく)Spasticity


これは、『腱反射亢進に伴う速度依存性の増大』と定義されています。

速度?なんだ?

何かというと伸張反射と言うものの説明が必要不可欠です。

伸張反射?

『かっけ』の検査を想像していただけるとわかりやすいかと思います。
図にするとこれ。

伸張反射
引用 http://nakajima-bonesetter.com/blog/post-1951



脳性麻痺などでは、筋肉の動きに対して頭からの『適度に反応しなさいよ』という命令がうまく伝達出来ません。
そのため、 少し刺激しただけでも過剰に反応してしまいます。


痙縮の特徴

痙縮
引用 http://senstyler.com/info/cases/muscletone.html



例えば、軽くひざ下を叩いただけでも膝が伸びてしまうようだと、痙縮の傾向があるということに繋がってきます。

また、服を着替えさせようとした時を思い出してください。
曲がった腕を伸ばそうとしたときに、抵抗されるような感じって経験ありませんか?これも痙縮の特徴です。

あとは、クローヌスと呼ばれる足首がけいれんしたようにガクガク震えるのも特徴の1つです。

これを現場では、「痙縮を伴った」という意味で『痙性けいせい』と言うことが多いです。


更に痙縮の原因として考えられてることを詳しく言うと、脊髄内のレンショウ細胞に対する上位の…とめんどくさくなってしまいます。


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2 固縮(こしゅく)Rigidity


これは、『持続性の伸張反射の亢進』と定義されています。
言い方が難しい!!


言ってしまえば、先ほどの痙縮は早く腕などを伸ばしたときにだけ反応するのが特徴でしたが、
こちらは、伸ばされる刺激に反応するタイプとなります。

なので、腕等を伸ばそうとしたときに抵抗が出るのが特徴になります。

これらの違いは、脊髄の中の回路の調節で引きおこるとも考えられていますが、まだ原因は分かっていません。


緊張亢進のまとめ

緊張 まとめ
Stanislav Petera


・痙縮と固縮に分かれる

・どちらも緊張が強いので、動きは遅く少ない

・腱反射が活性化していると痙縮という。

おさえておきたいポイントです。


筋緊張低下


こちらはダウン症の方が多いです。
座っていても体が重力に負けてしまうようなタイプです。

俗に姿勢が悪いとも言われやすいのが特徴です。

この緊張低下側には、『アテトーゼ』や『失調』と言われるような動きが大きく出てしまうものが含まれます。


筋緊張低下のまとめ

・姿勢が崩れやすい

・不随意運動と呼ばれる動きが大きく出てしまうものが含まれる。


さいごに


緊張 説明 最後



ボトックスといった、筋自体をブロックして緊張を緩める方法や深部脳刺激で、パーキンソン病やアテトーゼ型のような手足が勝手に動いてしまう症状を抑える方法も出てきていますが、
根本を変えられる方法がないのが現状です。



昔のリハビリでは、緊張そのもののをコントロールしようという試みが続きましたが、正直・・・成果を上げられませんでした。
また、色々な方法は出てきていますが、

緊張はその子なりの表現の1つなのでは?

と思うことがあります。

目に見える緊張に目を奪われると、その子の人生に向き合えなくなる可能性も出てくると思っています。
緊張が変形を及ぼすといった2次的な障害をいかに防止するような取り組みをしながら、運動、認知、コミュニケーションといったそれぞれの発達を促していくのかが大切になると思います。

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