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2016 20:29:36
重い障害の子が生まれる原因や頻度とは?
なかなか一般的には出会う事が無いかもしれない障害を持った子供。その障害児のなかでもとりわけ運動機能、知的機能に重い障害がある子供を『重症心身障害児』と言っていました。
今後、周産期医療が進歩していくことで、今まで救う事が出来なかった命を救う事が出来るようになってきます。
しかし、それによって重度な障害を抱えたまま生きることにも繋がる事が考えられます。
今回は、どのくらいの頻度で、そして原因はどんな事が考えられるかについて触れていきます。


(c) .foto project

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色々な事が、重度の疾患に繋がる原因に挙げられます。
生まれながらの障害という理不尽さにいらだちを感じる自分ですが、障害=人の価値では無いはずです。
『生きたいと思う人生になるには』
これが自分にとっての大きなキーワードです。

発生時期
胎生期(お腹の中)から18歳までとされており、18歳を超えてから重度の障害をきたしても重度心身障害とは法律上なりません。発生頻度
胎生期では1000人当たり0.6程度の発生率とされており、新生児期にかけては0.4。 合わせて1000人あたり1人という結果になります。 ちなみに、脳性麻痺の子供では1000人に2人程度とされているので、数字から見ると脳性麻痺の子供の半分は重度の障害になるということになる計算です。発生時期別の原因
重度の障害は、脳障害に由来しますが胎生期~18歳までの間では原因も異なります。胎生期(出生まで)
・遺伝子異常 ・染色体異常 ・脳血管障害 ・低酸素 ・脳形成異常新生児期
・低酸素 ・脳血管障害 ・低血糖 ・髄膜炎 ・高ビリルビン血症18歳まで
・脳炎 ・髄膜炎 ・脳症 ・頭部外傷 ・脳血管障害 ・低酸素 といった事が主な原因となっています。 では、これらの原因についてもう少し深く触れていきます。
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発生原因の詳細
遺伝・染色体異常
遺伝の仕方には ①両親からの遺伝 ②突発性に分かれます。 実際には、②の方が多いとされています。 遺伝子、染色体によって重症心身障害となる疾患としては、レッシュナイハン症候群(核酸代謝異常)、テイザックス病(脂質代謝異常)、ハンター症候群(ムコ多糖症)等が挙げられます。特にハンター症候群は、色々なタイプがあります(シャイエ、ハーラータイプ等)。スポンサーリンク
早期出生
2500g以下での出生は『低出生体重児』と呼ばれます。このように出生体重が低い事は早期の出産の場合が多いです。 そのため、外に出ていきる為の力、呼吸や免疫力等が低く、低酸素による脳障害、血管障害等を引き起こしやすい傾向とされています。 しかし、そういった暗い話だけでなく、周産期医療の進歩は後遺症の無い救命(インタクトサバイバル)の率も上がっているのが実際です。 そういった、功績を医師の方々が残している事にもしっかりと情報の網を張る事が大切です!! (調べる時はどうしてもマイナス要素に目が行ってしまいがちですが…)満期産
新生児仮死と呼ばれる状態が多く、なぜそうなるか詳細は不明な事が多いとされています。 仮死状態なので、呼吸が止まっている状態なので頭は低酸素状態になります。 また、血液循環の調整が未発達なので、少しの事でも脳に虚血という血が届かない状態に陥り易いといった弱さが目立ちます。 以前にはアテトーゼの原因となっていた黄疸。この黄疸が脳の神経を破壊してしまう状態が核黄疸と呼ばれる状態です。 光線療法の普及により現在では、稀な疾患となってきています。神経感染症
細菌性、ウイルス性、ヘルペス脳炎のような感染症が挙げられます。 この件数は多く、半数を占めると言われています。事故
溺水、交通事故、窒息、そして虐待による頭部外傷といった事が挙げられます。
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