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2020 14:07:47
学習の強みを知る検査? K-ABCⅡの概要、特徴とは?
誰でも得意、不得意な科目はあります。
しかし、発達障がいを抱える子どもでは理解するまでのとらえ方に凸凹が大きいと言われています。
その為、得意不得意の差が大きかったり、どのような点で悩んでいるか周りがうまく理解してあげられないので、指導が難しいといった支援の方向性をつかむ事にも苦労するのが現場の声ではないでしょうか。
今回は、子供の得意な点を見つけ、指導に生かす検査の紹介です。


K-ABCⅡ?
正式な名前は 『K-ABCⅡ心理・教育アセスメントバッテリー』 という長い名前になります。 カウフマン夫妻によって開発された検査になります。実施について
年齢 2歳6か月~18歳11カ月と幅広い年齢の子供に適応できます。 所要時間 30分~120分程度(学習の苦手さによっては疲労などで二日にわたることも…)カウフマンモデル
こちらは、上の図を見ていただけると分かりやすいですが、認知尺度と習得尺度の二つに分かれます。引用https://8tatsu.net/study/k-abc2.html
認知尺度
本人のとらえ方、解釈の仕方、覚え方に関する尺度になります。継次尺度
取り入れた情報を一つずつ順序立てて処理、対応する能力を測定する尺度になります。 WISCでもそうですが、この尺度が高い(得意)場合、聴覚処理の能力が高い傾向にあります。同時尺度
一度に複数の情報を統合し、全体的なまとまりとして処理する能力を測定する尺度です。 一度に複数の情報を取り込むという点からこの尺度が高い場合は、視覚の処理が得意傾向になります。計画尺度
意思決定に関する実行を測定する尺度です。 先ほどの認知処理(継次処理と同時処理)を実行する際に必要になる能力です。学習尺度
新しく学習したことを覚え、頭に留めておく能力を測定する尺度です。 いわゆる記憶に関する能力を図る尺度になります。スポンサーリンク
習得尺度
基礎学力に関する尺度です。語彙尺度
語彙の理解について調べることができます。 言葉について、どのくらいの認識を持っているかという検査になります。読み尺度
学習の基礎となる字、ひらがなやカタカナ、漢字の読みについての能力を測定します。書き尺度
読みと同様にひらがな、カタカナ、漢字の書き取りについて測定します。算数尺度
計算や推論的な能力について測定します。CHC理論
キャッスル・ホーン・キャロルという学者それぞれの頭文字を取ってCHC理論と呼ばれています。 K-ABCⅡでは、カウフマンモデルの他にCHC理論も取り入れていることが特徴となります。一般的に『知能(g)』と言われているものは、このように多くの能力がまとまったもの(G○)と考えられています。引用http://ogasawara.cocolog-nifty.com/ogasawara_blog/2015/08/chc2-ae3b.html
K-ABCで測れる要素は?
長期記憶と検索 短期記憶 視覚処理 流動性推理 結晶性推理 量的知識 読み書き の項目が測ることが出来ます。支援に繋げる
実際に支援へつなげる際に、確認するポイントはどうしたら本人が分かりやすくなるかと言う点ですよね。 そのためには、認知処理に注目する必要があります。継次処理
この場合は、 ・順序立てること ・聴覚的な認識が良い が特徴として挙げられます。 言葉での指導や、順序立てることで観経営を理解するような関わりが強みを生かした学習へ繋がることが考えられます。同時処理
この項目が高い場合、全体を見通してざっくり理解する力に長けていると考えられます。 ・イラスト化して提示 ・長い指示にならないようにする といった言葉のより視覚を生かした学習へつなげることが強みを生かすことに繋がります。 発達障がいの感覚の問題とその対応
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