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2022 20:09:57
自己肯定感よりも意識したい!? 苦手意識をぶっ飛ばす自己効力感とは?
「やりたくねーよ」
「楽しいからやってみなさいよ」
「絶対失敗するからやりたくねー」
子どもの苦手感と向き合うとこういったやり取りになること多くないですか?
発達において凸凹が大きいと、失敗が多くなり、苦手さが顕著にでてくることもあります。
最近では、「自尊感情」を高めよう! 「自己肯定感」を大切に!といったフレーズが多く聞かれるようになってきました。
もしかしたら、大切なのは自己効力感なのかもしれませんよ?
自己効力感とは?

「自己効力感はセルフ・エフィカシー)とも呼ばれています。
この言葉は、心理学者のアルバート・バンデューラという人が提唱した概念です。
自分が今向き合っている課題に対して自信があるかということです。
言い換えると、これから行うことに対して「僕できそう!」と思えることです。
ある課題に直面した時に「どう捉えるか」によって課題に対しての気持ち、モチベーションに
変化が起きることで、行動が変わり、結果が変わる。という一連の流れの最初の変化の部分に
なります。
自己肯定感との違いは?
自己肯定感は、「ありのままの自分を受け入れる力」と言い換えることが出来ます。
この自己肯定感が高いと、「ありのままの自分を受け入れられること」ができるはずです。
なので、失敗した場合でも、「自分はこれが苦手なんだな。」と苦手さを持つ自分を直視することが出来ます。また、「運動は苦手だったけど、絵を書くのは得意なんだ」といったように
自分の価値を見つけるきっかけになることにも繋がります。
ということは、
自己効力感とは「課題に対して、自分は出来る!と信じられる力」
自己肯定感とは「得意、不得意、成功失敗。どんな結果でも自分を受け入れられる力」
と言い換えることが出来ると考えられますね。
自己効力感を高めるには?
苦手意識を減らして、課題に取り組むためには自己効力感が大切なのはわかりました。
「じゃあ、自己効力感を高めるためには、子供は何をしたらいいの?」
ということになります。
大きく4つの要素が大切といわれています。
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1.ムード
専門的には、「生理的・情緒的状態/喚起」なんて言われます。
簡単に言うと、舞台前に「やってやるよ!上等だよ!」という藤原竜也の心理状況です。
気分が高揚した状態では、課題に対してポジティブに向き合える。気分を上げる事も自己効力を高めるために意識したいポイントということになります。
2.言葉
専門的には「言語的説得」と言われます。これは、いわゆる「励まし」だと思ってください。
「上手になってきたよ!」
「もう少し頑張って!」
「〇〇ならきっとできる!」
といった声掛けです。
ただし、効果は長続きしないと言われています。タイミングが超重要!です。
3.代理的体験
スポーツ選手がすごく簡単そうに成功させているような場面をテレビで見たことありませんか?
自分自身が体験していなくても人が成功する場面を見ることも、自己効力感に大きな影響を与えます。
最初に手本を見せることが大切!ということになります。
4.成功体験
1番、自己効力感に影響を与えると考えらえているのが、「成功体験」と言われています。
これは、簡単に予想がつきますよね。
これを達成しやすくするためには、「スモールステップ」がとても大切になります。
発達障害だけじゃない
自己効力感や自己肯定感は、発達障害の子供によく聞かれる言葉ですが、脳性麻痺の子供や筋ジスといったその他の障害児でも、変わりません。
あの子たちの能力を伸ばすための関りも大切です。昔からの言い方だと「訓練」ですかね。
それ以上に、「成功しやすい環境」を作ることが、その後の「自発性や自立性」を育てるため
に重要だと感じています。
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