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こどもの発達を考える衝動眼鏡の日常

04
2016  19:46:01

漢字習得が難しい子供の指導って何があるだろう?

今回は、漢字習得が難しい子供に対しての話題です。



発達障害のお子さんは、姿勢が崩れてしまったり何回、何十回と漢字を練習しても上手く書く事が出来なかったりすることが多いです。







それだけでなく、最近では、スマホなどの影響もあり、体を使って遊ぶ事だけでなく、『書字』の様に書く機会も減ってきている事も背景としてあるのではないでしょうか?








漢字や書字に対して、船橋、村瀬による意識調査を基にすると、『覚えられない、書く量が多い』という風に、単純作業の過程がやる気を損なわせているようです。











学習において、動機づけという言葉があります。






これは外的と内的に分けられますが、

簡単に言うと例として




外的では○点以上で、ゲームが買ってもらえる。と言ったように報酬(ご褒美)が自分の外にある事を言います。


内的では、知識が増える事で好奇心が満たされたりすることで、自分の成長等の自分の中に報酬を求める状態です。





なかなかこのような事を踏まえて、考えてもただ書くだけでは報酬を感じさせるのは難しいですよね・・・。』















さて、先ほども少し出てきた、何回書いても覚えられない子供に対して反復練習とは違う方法で学習を進めた方法を紹介します。*1





1.ノートのマス目の大きさの調整


結構、低学年ではマスの中に縦、横の点線が引いてある事がありますよね?

そうなると、視覚としては□の情報と、縦、横の点線の情報が入ってきます。


これだけで、『見づらい』という子もいます。


マスだけにした方が案外、見やすい子もいるかもしれません。







2.手本の漢字の部首等をまとまりごとに色分け


『へんとつくり』を分けることで、字を分割して捉えやすくしている方法かと思います。

視覚的に色合いが見づらかったりするお子さんでは注意が必要です。











3.一画ずつ色を変えた筆順の提示等の工夫


ここも、2と同じように色分けで、書き順にフォーカスを当てた方法になっています。


このような方法を見直すだけでも子供の学習を手助けになるかもしれません!!











…しかし、この方法では、漢字テストの空白に対してうまく効果が出なかったそうです。














そこで、その子の過去のWISC等の心理検査と普段の様子から、


・処理能力の優位差は無い。

・図形の認識に乏しい

・全体を分解する力が弱い



といった事が挙げられました。





指導方針として


①形態認識の弱さからパズルのような形式での漢字の構成

②漢字の苦手意識から、ゲーム形式での取り組み

③書字の反復練習を最小限にする
このようなアプローチを約1年にわたり実施したそうです。







結果は、最初の空白19字、音韻エラー1字、その他1字だった結果が

最後には漢字21字の累積正答率が100%となったそうです。



その後も、詳細につづられていますが、抜粋して書かせてもらいました。










漢字をへんとつくりに分けてパズル形式にする方法。



自分は1人しか試した事が無いので、なんとも言えませんがこのように功を奏する子供もいるようです!











なかなか、日常生活で心理検査等の結果をもとにアプローチを組み立てるのは難しいと思います。



少しでもこのような関わり方があるという事だけでも知っておくと、困っている時に手を差し伸べてあげられるかもしれません。




*1 Jpn.j.Learn.Disabilit.2016,25(2),230-240 佐藤、八幡 より

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