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2016 19:33:03
学童期に応じた脳性麻痺のリハビリテーションとは?
脳性麻痺の赤ちゃんの頃のリハビリテーションでは麻痺により動けない事、思うように動かせない事で失敗が多くなってしま井がちです。
失敗が重なると誰でも意欲って失いますよね。
赤ちゃんも一緒で、動こうとする意欲が少なくなってしまう為、
興味や自尊心を育てよう といった所が重要。と言うお話でした。
今回は、就学を迎えた次のライフステージである学童期ではどんなリハビリが必要か触れていきます。

攝到掛

Benoit cars
歩行が出来るかできないかは、発達経過から4歳程で予測が出来るとしている。
また、一人で歩く可能性は7~8歳で能力としては決まってくるとしています。
(参考 北原 2002)
このような運動機能の面からも、機能を向上させていく事はもちろん必要ですが、発達は緩やかになる分、移動環境を整える必要が出てきます。
更に、移動手段が子供自身の内面の成長に与える影響を考えてみると、
・行きたい所へ行けるという自己決定の促し
・移動によって、空間認識や物、人の認識といった認知機能面への向上
・車椅子駆動等による、体力面、筋力面の向上
といった事が考えられます。
米コロンビア大学のPTによると、歩行以外にも移動手段がある事と、歩行が出来る事は、別の役割、意味が有る。としています。
ポイントは、
・『歩く事』だけでなく、移動手段として捉える事も必要。
・移動手段が有るから歩くことをあきらめるわけではない。 といった事になってくると思います。

俗に『ADL』と言われる日常生活動作(食事やトイレ等の日常的に行われている事)に関しても、自立(自律)することを学びます。
移動もそうですが、自分の体の状況に合わせて自分なりに達成する事を覚える時期と言った方がいいかもしれません。
逆に言うと、自分なりのやり方が定着すると言う事は、それぞれの環境に合わせて体の使い方を変えると言う事が難しい。と言い変える事が出来ます。
なので、
・環境をどう整備していくのか。
・違った環境でトイレをしてみるといった経験
が必要になってくると思います。
ここまで来ると、教育現場のアプローチに近くなってきますね!
『拡大・代替コミュニケーション:AAC』とも言われますので、
AACと聞いたら
コミュニケーションがとり易くなる道具だな!?
と思っていて下さい。
こういった道具の活用も、子供が大人になった時に使える選択肢になるような関わりが大切ですよね!

学童期の特徴
学校に入るまでは、家の中はいざり移動、ずり這いといった床上の移動の仕方をしている子もいます。 学校入学により、机上の勉強が始まる事、移動空間が広がる事といった環境面の変化や移動手段の検討や姿勢保持といった身体面の環境に対して、検討がなされる時期に入ってきます。移動手段の検討

生活機能の向上

テクノエイドの活用
乳児期の記事でもお話ししたように成人になるにあたり、リハビリの方向性としてコミュニケーションがとても大切になってきます。 様々なコミュニケーションエイドが存在します。*ここは別の機会に書きます。スポンサーリンク
高次脳障害の存在
言葉では伝えられるのに、実行する力が弱い子供。 もしかしたら、高次脳機能障害の面もあるかもしれません。 運動麻痺は少ないけども、体をどう使うか、これはどういった物なのか。といった認識が上手く出来ないといった特徴です。 運動を起こす前の、情報を整理する段階でつまずいている。というイメージが分かり易いかもしれません。 種類によって、 言語面であれば『失語』 行動面であれば『失行』 認知面であれば『失認』 といったことに大きく分かれます。 WISCといった発達検査でも言語性・動作性IQに大きな違いが有るとされています。 発達検査はこちら 見た目上に障害が見えないつらさは、成人の高次脳障害の方々も言っておられます。 障害が見えない分、人格そのものを否定されることに直結してしまうのかもしれません。 これらの考えや視点は、有る意味、一部分を切り取ったものに過ぎないかもしれません。 主な学童期に関わる視点についてでした!スポンサーリンク
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