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2016 19:18:42
二分脊椎のリハビリとは?
脊髄損傷と似ており、二分脊椎で障害された脊髄より下の神経は障害により感覚が脳まで届かなかったり、脳からの命令が通れなかったりしている状態です。
その為、運動麻痺だけでなく、感覚麻痺や自律神経、排尿といった多岐にわたるため色々な知識が必要になってきます。
今回は、移動や装具と運動麻痺のレベルについて触れていきます!


1.麻痺に合わせたリハビリが大切!
脊髄のレベルというものがあります。 レベルと言うのは上の図でもあるように首の神経、胸の神経、腰の神経といったように『高さ』のことを言っていると思ってください。引用 http://square.umin.ac.jp/jsss-hp/patient/tumor.html
胸髄レベル
胸の高さで障害されますので、足の筋肉すべてが麻痺しています。 日常の習慣的な姿勢の取り方も限られるので変形が起こることが考えられます。 体の動きを維持することで、関節可動域の維持や変形予防につなげることが大切です。 変形予防や身体機能を維持、向上することは車椅子の乗車や衣服や装具の着脱が楽にできることに繋がります。 特に、『push up』と言われる、腕で床などを押して体を持ち上げる動作が必要になるので、肩甲骨回りや腹筋と言った部分の筋力はとても必要になります。 装具では、車いす移動が主でありますが、体幹装具付き長下肢装具やロフストランド杖を使っての歩行などもあります。骨盤帯付き長下肢装具
引用 http://www.aikutsu.com/products/tankashi.html
ロフストランド杖
引用 http://www.tokiwa.or.jp/welfare/onahama/column/36.html
第2腰髄【L2】レベル
胸髄やL1レベルに比べると、やや股関節や膝関節の屈曲の拘縮が発生しやすくなります。 ストレッチなども必要ですが、なかなか時間が取れないというのも実際なので、うつぶせで股関節を伸ばす姿勢を勧めたりします。スポンサーリンク
第3腰髄【L3】レベル
股関節の屈曲と内転の筋肉の働ける分、股関節屈曲と内転の拘縮が発生しやすくなります。 装具は胸髄レベルでお話しした骨盤帯付きの物から普通の長下肢装具とロフストランド杖が基本となるのが一般的ではないでしょうか。 病院や施設によるとは思いますが、歩行を中心に進めるのもL3かL4といったレベルで検討されることだと思っております。第4腰髄【L4】レベル
股関節を外に開く外転筋、膝を伸ばす伸展筋が働けるレベルになります。 特に足関節は爪先立ちをするふくらはぎの筋肉が弱いので、つま先を天井に向ける、背屈方向への変形が起こりやすいとされています。 その為、足関節のストレッチなどが必要になります。装具は長下肢装具が使用されることが多いです。第5腰髄【L5】レベル
足の指を曲げる筋肉も働き始めます。ということは、立位や歩行の時に足の指に力が入り変形を起こし易くなります。 足の指の変形としては装具は短下肢装具の使用が一般的かと思われます。 ただ、成長の兼ね合いから長下肢装具を選択する施設や病院もあるようです。引用 http://www.dm-net.co.jp/footcare/check/002/004.php
第1仙髄【S1】レベル
まだ、足指の握りが強く出やすいので、足の指を伸ばすことが必要です。 足先の変形があると、巻き爪などケアが必要になる例もあります。 フットケアは難しいので、日ごろから、。装具など、つける必要がある場合はつけた方がいいかと思われます。 装具は、基本的には短下肢装具か靴型装具を使用するのが一般的とされています。第2仙髄【S2】レベル
運動機能面としての問題はほとんどないと言われるレベルとされています。 このレベルでは、排尿と言った神経の集まる場所ですので、そちらの方を注意する必要があります。 排尿についてはこちら このように1つのレベルの違いでも働く筋肉の多さが違ってきます。 移動についても、PCWという歩行器を使用する場合もあるため一概に移動方法はこれ! と言うことはなく、お子さんや主治医に合わせて言うのが正直なところだと思います。 目安として見ていただければ幸いです。スポンサーリンク
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